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2013/03/30

テレビを壁に掛ける

かつて、ほんの少し前まで「壁掛けテレビ」は夢の電気製品だった。子供のころは壁掛けテレビなんて夢だと思っていた。液晶やプラズマなどの薄型テレビの登場でそれは夢ではなくなったし、デジタル化の波に乗って価格的にも誰もが手の届く電気製品になった。PC用液晶モニターと同様に、50インチくらいまでの液晶テレビには壁に掛けられるように背面に4箇所のねじ穴が用意されているのが普通のようだが、駅などの公共の場の表示用や会議室のモニターなどを除いて、家庭などで壁に掛けた状態は、あまり見かけたことが無い。

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今回、居間のTVを取り替えることになり、これまで居間においてあった37型の液晶テレビを自室に置くことになった。部屋は10畳ほどあって少し広いのだが、さすがに37型を置くには置き場に困る。また、PCに向かいながらTVを見れるように、ベットに寝転びながらTVが見れるように・・・と考えると、少し高い位置に、壁掛けにしてみたくなった。

壁掛け用の金具は各種販売されており、額縁のように固定するだけのものや、上下にチルトするもの、上下左右に可動のものなどさまざまなものが市販されている。それは予算と目的により決まるが、問題は壁にどうやって取り付けるかだ。一般の日本の木造家屋は、壁といっても石膏ボードを張りで固定してあって、その上に壁紙などが貼ってあることが多い。我が家もそういう壁でできている。したがって、コンクリート壁のようにアンカーを打ち込んで固定することができない。せいぜい掛け時計などを掛ける程度。

私は詳しくないが、実際に見てみると木造家屋の石膏ボードは通常1ないし1.5尺程度の間隔で張りが設けられているようだ。たまたま自室の壁裏に回って確認することができたので調べてみたところ、約45cm(1.5尺)の間隔で張りが立ててある。これに直接TVの壁掛け金具を固定するのは難しいので、張りにアダプター的な役割をする板を渡し、これを張りに固定してその板に壁掛け金具を固定することにした。

取付金具はさまざまなものがあり、自作することも考えたが、物が物だけに安全性を考慮して市販品を使用することにした。今回使用したのはサンワサプライCR-PLKG5という製品。アマゾンで8300円程度で購入。見た感じだけで購入してしまったが、よく見ると32型までのTV用となっていた。しかし、最大重量は40kgまで。今回取り付けるTVは最近の廉価タイプ品で16kgしかなく、取り付け可能と判断した。テレビを固定する背面の4箇所のM5のねじ穴も200mmピッチとなっている。この上のサイズ(CR-PLKG6)は52型、60kgまで取り付け可能となっており、寸法もかなり大きく、37型に使用するには明らかに過剰スペック。なお、サンワサプライのWebサイト及び取り付けマニュアルには

※本製品の取付けには特別な技術が必要ですので、必ず専門業者へご依頼ください。

※お客様による工事は一切行わないでください。

とあることを付記しておく。

テレビを取り付ける位置を決める。下り天井となっているため、ほぼ天井いっぱいに少し下向きになるように取り付ける。適当な材料を利用して、テレビと同じ大きさの形状を作り、取り付け位置を確認、固定場所を決める。

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金具の取り付けは厚さ19mm幅270mmの集製材を使用し、これにM6のボルト8本で固定。裏側にでたボルトの頭を隠すために、12mmのコンパネにボルトとワッシャーの逃げ穴を開け、張り合わせて壁に固定する方法とした。

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ボルトは角平ワッシャーを介してとりつけ。コンパネに逃げ穴を作って貼り合わせ、壁にぴったり取り付けられるように。

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壁の張りの位置は裏側から正確に計測し、固定位置を決めた。張りは厚さ30mmのスギ板で、奥行きは90mmあるので十分だが、幅が無いので、正確に中心に固定しないと、余裕があまりない。

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また、張りを補強するために2x4材を一本、張りの裏から柱間に追加した。

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金具を固定した板を壁に取り付ける。120mmのコーススレッド8本を集製材の上から針に向かって締めこむが、張り材の幅が30mmしかないので、まっすぐ打たないと外れてしまう恐れがある。また、取り付け金具の水平を出す必要がある。ただし、若干の微調整は上下チルトの機構で行うことができる。

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テレビ側に金具(2箇所)を取り付けて、壁の金具に引っ掛け、はずれ止めのねじを下側から締める構造になっている。金具の範囲内で水平方向に固定位置を調整できる。電源は壁裏から配線をまわし、取り付け板に露出コンセントを取り付けた。

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電源以外の配線は、アンテナ線2系統(地デジ、BS/CS)は極細の同軸ケーブルにした。あとLAN、ホームシアター用の光ビットストリーム信号、これとは別に外部入力は3系統のHDMIがあるが、3本もHDMIをひくとえらく配線がごつくなってしまうので、HDMI切り替え器を使い1本だけにして配線。ついでにホームシアター用のスピーカーも取り付けた。

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配線もすっきりできて、ほぼ思い通りの取り付けができた。取り付けた状態を見る限り、金具に対する強度については、今回のケースでは十分だったと思う。今回は壁裏に回れたので、壁の構造が正確に把握できたが、そうでない場合は難しいと思う。参考にされる方はその点に十分留意してください。

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