サイクロン集塵アダプターの製作
集塵機を使うようになって、丸のこの作業時に出る切りくずの処理が容易になっただけでなく、いろいろな作業時に出るゴミの掃除が大変楽になりました。また、丸ノコ作業の際には切りくずよりさらに細かい粉塵が出るため、工房内にホコリが積もったような状態になっていたのが、まったくクリーンな状態になりました。良い事ずくめなのですが、集塵機内のゴミの量が良くわからないことと、それ以上に、集塵機のゴミを捨てるのが大変。大きいゴミ、小さなゴミ、ホコリ状のごみなどが一緒になっているので、捨てるときはかなり覚悟がいります。後始末も大変。これを解決する、サイクロン方式の集塵アダプターがあることはわかっていたのですが、買うとそれなりに高いし、作るのも面倒そうなので少々躊躇していました。しかし、作業で出るゴミも多くなってきたこともあり、思い切って作ってみることにしました。
サイクロン方式については、かなり難しい空気流体力学の理論的な解説もあり、掃除機などではサイクロン方式による高能率の集塵方式が採用されているようですが、Webなどの自作例を調べてみる限り、失敗したとか、うまく集塵出来無かったという例は報告されていないようです。つまり、理屈はどうあれ、ある程度の体裁をなしていれば、効率の良い悪いはあるものの、そこそこ機能する、と理解しました。なにより、市販されている集塵機(掃除機を含む)のパワーがもろもろのロスを補って余りあるくらい強力で、DIY用丸のこのおがくず程度の集塵には十分な能力なのだと思われます。
一番の問題は、サイクロン構造を安価にどうやって実現するか?ということに尽きます。
まず第一に円錐形のサイクロン発生部ですが、Web上でいろいろな製作例を見ましたが、よく道路工事などに使用されるカラーコーンに目をつけました。なんといっても安い!(300円くらい)ただ、現在市販されているカラーコーンのほとんどは車で踏んでも壊れないようなソフトタイプなため、吸引による陰圧に耐えそうにありません。一度あるところでポリカと思われる材質の透明のコーンを見つけたのですが、これはホームセンターなどでは見つけることはできませんでした。いろいろ探していたところ、ホームセンターの隅っこのほうでホコリまみれになっていた小コーン(通常の半分くらいの高さ)を見つけました。これはハードなタイプでポリカのような材質でした。これを見つけて、一気に作る気になりました。
集塵部分はWebの自作例では20リッターオイルのペール缶を使用することが多く紹介されています。理由のひとつは容易に入手できること、それと強度の問題、さらに蓋と缶本体の密着の問題などがあると思います。ただし、この部分は必ずしも円柱状である必要は無い(円柱に越したことは無いが・・・)ので、私は、中身が見えることと、安価に入手できることで透明のプラスチックコンテナを使うことにしました。ホームセンターで販売されている廉価タイプの24リッター容量のものです。
まず、カラーコーンを直径100mmくらいのところでカットしました。吸塵ノズル部分は紙で形を確認しながらドリルで穴に沿って切り抜きました。ここに、呼び50mmの塩ビパイプをつないで吸塵ホースをつなぎます。
このサイズに合わせてコンテナの蓋に穴を開けます。
ここにコーンをシリコンシーラントで固定。また、蓋と箱本体のシールが無いので、シーラントを蓋の合わせ部分に充填して密閉度が良くなるようにしてみました。これには結構シーラントを必要とします。
吸塵機をつなぐ部分は12mmのコンパネに呼び50mmの塩ビ排水管を接続しました。一応セパレーターとしてワンサイズ上の塩ビ管をつなげてみましたが、50mmのまま伸ばしても大丈夫だったかもしれません。(未確認)また、セパレーターとして、切り落としたコーンの上部を使っても良かったかもしれません。
この接続部分と集塵部をつなげて試運転してみたところ、吸塵は考えた通りにうまくいきましたが、蓋の強度が足りないことが判明。陰圧が上がると蓋がかなりへこんでしまいます。箱本体は積み重ねを考慮して丈夫に作られていますが、蓋自体は強度が必要ないので、陰圧には耐えられません。そこで、ベニア(3mm)で補強することに。裏から3mmベニアを当てて、シリコンシーラントで貼り付けます。(この時点での完成状態が一番上の写真)
しかし、これは十分ではありませんでした。試運転でシール部分がはがれてしまいました。結局ねじで補強。
コーンの底部と吸塵ホースの接続部分は接着せずに隙間テープをパッキンにしてボルト締め。改良ができるようにしてあります。
最終的にどのように収納するかはまだ決めてないのですが、とりあえず性能を確認するために集塵機と集塵アダプター間を塩ビパイプでつないで見ました。集塵機の吸入口は塩ビパイプの外径60mmより少し小さかったので、ガスバーナーで暖めながら形状を合わせました。塩ビパイプは接着せずにはめ込んだだけでテストしています。フレキシブルなホースでつないだほうがスマートですが、まずは性能確認・・・
ごみはうまく集塵されており、集塵機本体にはほとんど入っていませんでした。
コンテナにビニール袋をかぶせておけば、ゴミをそのまま捨てられそうです。
今後、集塵機本体と集塵ユニットを一体にした収納棚を製作しようと思っています。とりあえずこの程度の集塵ユニットで十分機能するという製作報告です。蓋の強度が不十分だったという以外はほぼ予定通りに製作できました。
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