集塵機連動コンセントの製作
リフォームして工房化したミニ別荘(http://sekaiwahirosugiru.cocolog-nifty.com/hitokoto/2011/12/post-5e8b.html)で丸ノコやサンダー、電気カンナなどを使用すると工房内はカンナくずや、おがくずの山となります。はいて掃除するだけならまだしも、削りくずで、工房内がホコリだらけになるため、吸塵機を設置しなければと思っていました。特に、新しく丸ノコを買い換えてチップソーを使用するようになってから、歯幅が厚いためか、おがくずの量も甚大に。
家庭用の掃除機でおがくずであふれた床を掃除していますが、あっという間にごみでいっぱいになってしまいます。吸塵機を買おうと思っていましたが、結構高い。マキタなどのプロ用機は丸ノコなどの負荷に連動して動作させられるようになっている機能があるものが便利そうですが、さらに高価。
たまたまホームセンターで数千円で売られている吸塵機ですがヤフオクでただ同然で手に入れたのでこれを使うことにしました。どうせなら吸塵機を連動して動かせるようにしようと思いましたが、負荷の動作を具体的にどうやって検出するか、なにかアイデアを拝借できる情報はないかとWebを検索したところ、ずばりそのものがありました。
チャッピーさんのホームページ(http://www12.plala.or.jp/Chappy-DIY/)内にあるDIY製作シリーズの「連動遅延コンセント」です。何年も前に発表されたもので製作例もかなりあります。『キモ』は電流検出部でマイクロインダクターに負荷電源の配線を誘導結合させてピックアップする方法で、この部分に特殊な部品を使用しないため、非常に簡単な回路で実現できるようになっています。(詳細は上記ウエブサイト記事を参照ください)
完成した連動コンセント(集塵機側)とSSR BOX(天井付近に取り付け)
原理は検出した電流信号を整流したのちコンパレーター出力でSSRをONするというもの。SSRは前記HPで紹介されているものと同じ、秋月電子通商で販売されている「大容量SSRキット」(定価700円)を使用しました。これはトライアックとフォトトライアックを組み合わせてSSRを構成するという、まさにSSRのキット(基板付)。使用されているトライアックはTG35C60という実効オン電流35Aというもの。品名から東芝製かと思ったら「三社電機製作所」という会社の製品で、恥ずかしながら知りませんでした。よくよく調べてみると大証2部に上場されている会社で独立系の会社のようですが、1位の株主はパナソニック(26%強)でした。おそらく同社の製品は家電などにかなり採用されているのでしょう。
肝心の電流検出部は負荷(丸ノコなど)を接続する天井コンセントの露出プラボックス内に組み込みました。コンセントにつなぐFケーブルを直接マイクロインダクタに巻きつけるようになっています。マイクロインダクターを乗せた小さな基板をBOX内に入れてあります。
インダクター基板はあえて固定せずに、Fケーブルのコイル部分とマイクロインダクター間で接着しています。基板を固定することにより、無理な力がかかって、マイクロインダクターが破損しないようにこのようにしました。
コントロール回路はユニバーサル基板をカットしたものを使用。オペアンプはAN6562という当時の松下製のもので30年以上前にメーカーの人からサンプルでもらったものの残りを使用しましたが、ちゃんと!動きました。
基板の下は動作モニター用のLED2個をつけた小基板になっています。ケースはLEADのケースの小さいもので、以前何かに使おうと思って買ってあったものを使用。ふた部分を天井にねじ止めして、ふたにぶら下げる形で取り付けました。電源は壊れた無線LANのルーターのACアダプターを使用。ついでにレセプタクルコネクターもルーター基板から取り外して使用。
負荷用コンセント(電流センサー内蔵)とコントロールBOX
SSRはプラBOXに収納。パナソニックのステンレス製のカバーを利用して放熱板も兼ねています。
秋月の大容量SSRキットの説明書には「連続10Aを流す場合、厚さ2mmのアルミ板で10cmX10cm程度は最低でも必要です」とあります。ちゃんと計算すれば必要なサイズもでるはずですが、吸塵機の場合、連続ではせいぜい10分ぐらい、負荷も最大の状態になることはそれほどないであろうこと、また「手持ちのアルミ板の寸法」などを考慮!してプラボックス内に収まる放熱板を組み込みました。(厚さ1mm 11cmX7cm 2枚)
プラボックス内部に放熱板を納めたので、プラボックスの上部以外の3面に通気用の穴を開けてあります。ただし、様子を見ながら!?あまり熱くなるようだと放熱板を外に増設!できるように後からフィンを外につけました。(冒頭の写真)
また、集塵機をマニュアルでオンできるようにSSRをバイパスするスイッチをコンセントに設けてあります。もし長時間動作させる場合はSSRを経由しないでオンさせるので、SSRには負荷がかかりません。したがって、放熱板もそれほど大きくしなくても大丈夫という考え。
以上により、割とシンプルかつ安価に作り上げることができました。久々にこの種の製作をしたため、大昔から使っている部品箱からいろいろなものを探し出して使用しましたが問題ありませんでした。
今回の製作に関して、大部分のアイデアを提供していただいたチャッピーさんに感謝いたします。
肝心の吸塵機をどのように設置するかを思案中で、まだこのコンセントを本格利用していません。これについては、また改めて報告したいと思っています。
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コメント
私も作ったことあります。サブウーファー用
http://gohken.exblog.jp/6934384/
投稿: ご~けん | 2012/03/03 09:09
ミニ別荘のリフォームも、連動コンセントの製作も、素晴らしい出来栄えで感心しました。
投稿: チャッピー | 2012/03/03 12:10