SONY CRF-200を再生する (その2)
FMのダイアルが動かなかったのをきっかけに、カバーを開けて内部ユニットを取り出すと、驚いたことに、
何年もまえに電池が液漏れしたとおもわれる錆を発見。しかもこれが機内に飛散している。さすがに30年以上前の製品なので、
電池は単一マンガン電池6本使用。そういえば昔のマンガン電池はよく液漏 れした。
電池ケースから漏れた電池の電解液は受信機の心臓部である高周波ユニット周囲に、
また飛散した液はIF部の基板裏側にも錆として付着している。
パネル側はチューニングインジケーターのクッションのスポンジなどが劣化しているものの、先のプーリー以外には大きな問題はない。
高周波ユニット周辺をよく見ると、漏れた液による錆がかなり奥まで侵入していることがわかった。とりあえず動いてはいるが、
錆が機内に回りこんでこのままではいつ壊れるかわからない状態。
画像中央が高周波ユニット。
裏カバーに収納されていた電池からの電解液がたれ落ちて鉄板を腐食している。
カバーをはずしてみると幸い内部は異常なし。ただし、
ユニットをシャーシに取り付けているブラケットはかなり錆びている。
すぐ下のバリコンのケース、IF基板にも錆が付着。
高周波ユニットをマニュアルにしたがって取り外してみると、
高周波ユニットの裏側に電解液が溜まったらしく、巨大な赤錆の塊となっていた。
しかし幸いなことにバリコンの羽は少し白い粉がふいている箇所があるものの、ダメージはない。
錆び落しにはカナダで買ったルーターのような工具セットが役に立った。ブラケットはかなり錆びていて作り直さないとだめかと思ったが、
錆びは表面の部分だけでダメージは少なく、錆を落としただけで使えることがわかった。さび落しの後、
クリアラッカーを塗布して防錆処理をおこなった。また、リアパネルのブラケットも同様に錆び落し。
錆がきれいに落ちた高周波ユニット。
チューニング用のギアはバックラッシュ防止のためダブルギアになっている本格的な通信機型の構造。
再取り付けした高周波ユニット。この受信機の心臓部だ。
高周波増幅部と第一局発がロータリースイッチ内に組み込まれていて、バンド切り替えダイヤルで切り替わる。
SONYが通信機メーカーであったことを再認識させる。
リアパネルの取り付けブラケットもきれいになった。
ダイヤルの糸も張りなおした。今では絶対に見ることのない糸掛け駆動。簡単な構造で確実な動作、
まわしすぎにも耐えられるい巧妙な構造。
チューニングダイアルは大型のフライホイールつきの本格的なもの。下にあるのがIF基板。
補修が完了し、再組み立て。ケースに収納する前に調整をおこないました。
その3へ続く。
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