SONY CRF-200を再生する (その3)
サービスマニュアルに詳しい調整方法が載っているので、
各バンドのチューニングとダイアルのトラッキング調整をおこなってみました。SGはありませんが、
その昔30年位前に買った三田無線のグリッドディップメーター
(三田無線では半導体化してからはトランスディッパーという商品名をつけている)をやはり屋根裏から探し出してきました。
大切に使っていたのでまったく新品同様。これがあれば大概のことはできます。
455kHzのチューニングだけは残念ながらできませんが、これはSGを使わなくても何とか調整することはできます。
ディップメーターは箱のまま大切に取ってありました。箱はコイルの収納もできるようになっています。
最近知ったのですが、三田無線はまだあって自分の会社の近く、
西麻布にあります。
このモデルの後、周波数がデジタル表示されるカウンター内臓のものも発売されましたが、
周波数目盛は今でも正確でカウンターは必要ありません。当時の広告では目盛は1台1台手書きで入れているとなっていましたが、
どのように目盛板を製作していたのかは謎です。
サービス マニュアルにはSGのつなぎ方、出力の測定方法、調整箇所などが簡潔に記載されている。
IF部を調整中にセラミックトリマーが固着している箇所があり、まわしたところ、
摺動側と軸を半田付けしている部分がはがれて調整不能になってしまいました。部品箱をこれまた屋根裏から見つけてきて探すと、
ありました、ムラタのセラミックトリマ。これは今でもあるのでしょうか?
IF基板は簡単に外れないので、やむ終えず壊れた部品を部品面から壊してはずし、半田ごてを半田面奥深くに突っ込んで強引に交換。
何とか無事交換することができました。
こうして修理調整は完了し、CRF-200は完全に復活したのです。デジタル技術がまだ一般的でなかったころ、
完全にアナログだけの技術で設計された受信機はぬくもりのあるデジタル機とは一味違った操作感、音質にあふれています。
カバーをつけたところ。カバーは電源の切り忘れ防止構造になっている。大きいので使うときはずしておいておくのにはちょっと邪魔・・・
余 談になりますが、
SONYのデジタル受信機は十数年前に買ったICF-7600DSというモデルを今でも愛用しています。
これは出張や旅行でずいぶん海外に持って行きました。これで30MHzまでフルカバーです。少し重いのが難点。
海外に持っていって思ったのは、現地でその国の放送を聴いてもあまり感動しないこと。聞こえるのが当然ですからね。やはり、
外国放送は日本で聴いてこそ意味があると思いました。そういう意味で意味ではカナダで聞いたラジオジャパンは本当に感動しましたけど。
短波は5kHzステップで微調整はチューニングダイヤルを使用。SSBも聞けるBFO付き。
ICFというのはハンディータイプのラジオにつけられるモデル名で、今でも後継機がSONYから販売されています。手のひらに乗るようなモデルもあり、
今でも電気店でみるとほしくなってしまいます。
CRF-200の修理は暇を見てやっていたので結局3ヶ月近くかかってしまいました。しかし、かつてアマチュア無線マニア?
だったころを思い出させる出来事になるいました。また壊れたラジカセでも見つけてきて直してみようかという気になってきました。
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コメント
懐かしいなぁ、デリカのディップメータ。私のKENWOODだったか、キットのディップメータがみつからず・・・、誰かに貸した覚えがあるのですが、それが誰だったか思い出せず、、、、
投稿: ご~けん | 2009/02/14 12:14
ケンウッドのキットというと「ケンクラフト」というやつですね。全盛期はずいぶんいろいろなキットが出ていました。アメリカ製の「ヒースキット」というのもありました。みんななくなってしまい、ただただ懐かしい限りです。
投稿: 世界は広すぎる | 2009/02/15 12:50
何年前かわからないほど大昔に行きました。写真を見るとだいぶ雰囲気が変わっているような気がします。海外は10年前のスイス以来ご無沙汰です。カナダは未だ行っていませんが、憧れの
ロッキー山脈の写真を撮りたいなあ(*δ。δ)
投稿: 蓮見 和夫 | 2009/02/16 23:41